with Wine | 島之内フジマル醸造所
2013.07.11
ウラなんばの、さらに座うらの向こう側。
阪神高速をくぐり四ツ橋筋をこえてJR難波へ向かう一角に、
オレンジ色の暖簾がきらめきだしたのはここ二ヵ月ほどのこと。
なんば界隈に詳しい人なら、むかし元町リブリンがあったところ、
といえばお分かり頂けるでしょうか。
サケとスミビとロシュタン。
お酒と炭火焼をメインにした、小バコながら活気のある男子酒場。
日本酒と炭火焼を店長田代さんが、ワインと料理全般を料理長井内さんが担当。
田代さんは元大阪焼きとんセンターで日本酒を任され、
井内さんは利き酒屋出身でソムリエ資格を持つ頼もしいコンビ。
そんなお店が午前1時まで営業、というのだから行かないわけにはいきません(笑)
瓶ビールはサッポロラガー、南紀白浜ナギサビールまで置いてる隙のなさ。
仙鳳趾のシェルガキをツルっという音を響かせ喉の奥へと放り込むと、
あまり人前でも見せないような笑みがついついこぼれてしまいます。。
様々な形をしたおちょこが選べるのも嬉しい演出。
日本酒もさっぱりとした冷酒から燗酒に向く骨太なものまで緻密な品揃え。
自分でも選べるようにお酒の性質なども記されているのですが、
そこはやっぱり気分やお料理にあわせて田代さんにオススメを聞くのがベター。
ツヤツヤに輝く長崎名物・雲仙ハムをひとくちいただき、
燗上がりした日置桜・強力純米吟醸をちびちびと。
今月のMeetsにも載っていましたが、豚肉と燗酒の蜜月っぷりに唸るほかありません。
鶏は朝引きササミをわさび醤油で。スーッと余韻に広がる儚い旨み。
繊細で華奢なところがある広島の天寶一をあわせて、一人静かに悦に入る贅沢さ。
実はパスタもあるんです。この日は酒盗のパスタ。
酒盗にチーズが絡んだ、さっぱりとしつつも艶めかしい一皿。
南アフリカの快活なシャルドネをあわてて追加オーダー、
締めるつもりが全然締まらない、酒をいざなうおつまみパスタ。
ワインをボトルで頼まなかったところに、小さな理性の欠片を見た思いです。
その他にも定番のポテサラからお造り、和洋問わずな酒のアテが充実。
ワインも新世界からフランス、イタリア、ドイツ、日本と万遍なく揃えられ、
ボトルで気軽にいただけます。
日本酒の蔵元さんもよく訪ねてこられるという、日本酒業界では注目のお店。
「酒好きな人に楽しんでほしい」素直な気持ちからセレクトされた
日本酒、ワイン、ビール、焼酎。今風の言葉でいえば二刀流酒場とでもいいましょうか。
カウンター8席とテーブル4席という現実的には小さな空間ながら、
お酒好きにとってはなんとも間口の広い、夢のような空間。
日本酒好きも、ワイン好きも。お誘いあわせのうえどうぞ。
サケとスミビとロシュタン
大阪市浪速区元町1-4-13 井本ビル 1F
06-6585-7499
[火~日] 18:00~翌1:00
定休日:月曜日
Dai Aramaki
コメントを残す