with Wine | 島之内フジマル醸造所
2011.08.16
日頃からワインに親しんでいらっしゃる方の場合、
食事にあわせてワインを飲むことが多いからなのか、
「辛口をください」と言われることが圧倒的に多いです。
もちろん「辛口」のなかにも酸とのバランスや微妙な残糖度の違いによって、
味わいの幅はいろいろあるのですが、「なるべく甘さを感じさせないものを」
とリクエストされるお客様がやはり大多数。
甘口というと、プレゼント用にデザートワインとか、
ナイトキャップにハーフボトルを、といった需要が少しあるくらい。
しかし日本のワインで、特に山ぶどうや地場品種などを用いたワインでは、
その突出した個性を和らげるためにも、絶妙な甘さを感じさせるワインって、
とってもアリだと思うんです。
~日本の料理にあわせて~
「甘口のワイン」ではなくて、あくまで「甘みを感じさせるワイン」。
このバランスのとり方が難しいのでしょうが、もともと日本の料理って
砂糖やみりんを用いますし、日本酒も甘みを感じさせるものが
普通に飲まれていたはず。
もっとも近年の辛口志向や食のライト化、というのもありますが。。。
~日本の気候にあわせて~
あとは、今まさに真っ只中にある、ニッポンの夏。
ジメジメとしていて気温も上昇し、夕方から夜にかけて帰宅したころには、
ぐったりと疲れている方も多いのではないでしょうか。
こんな時こそ、甘すぎず辛すぎず、適度な甘みを感じさせるワインはいかがでしょう。
麻婆豆腐や回鍋肉、スパイシーなエスニック料理なんかにも、
よく寄り添ってくれます。
たとえば、山梨は甲斐ワイナリーのかざま甲州やや甘口。
ほろ苦い甲州ですが、後味にじんわりと優しい甘みが広がり、
心身ともに満たされる思い。
甘みのある赤だと、アルプスワインのプラチナヌーボーあじろんがお薦め。
薬草系リキュールのような独特な香りに、自然と馴染む果実の凝縮した甘み。
時間が経つと香りがさらに開いてきて、ゆっくりと時間をかけて付き合いたい
一本です。
他にも、イチゴの香りがあたり一面に漂う都農ワインのキャンベルアーリー・ロゼや、
南フランスで大岡弘武さんが造るクレレット・ド・ディーなどなど。
あとワインではありませんが、カタシモワイナリーが素材と製法にこだわって造る、
大阪名物ひやしあめもこの時期おすすめ。大阪で育った人には懐かしく、
他県出身者や若い人には新鮮なこの飲み物、生姜の風味たっぷりで、
ほんとに美味しいです。
夏バテや疲れがたまるこの時期に、甘みを感じさせるワインと飲み物で、
身体をリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
Dai Aramaki
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