造り手への旅路(23)歩みを止めない醸し蔵 | FUJIMARU WINE SHOP | 株式会社パピーユFUJIMARU WINE SHOP | 株式会社パピーユ

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2020.11.14

造り手への旅路(23)歩みを止めない醸し蔵

 

寛文に創業、天保2年に味噌・醤油の製造を始める株式会社米五(こめご)

もう遥か昔すぎていつの時代だっけそれ?と記憶の彼方の社会科授業を思い出す

それは今からおよそ360年前

まだ日本とも呼ばれていなかったし、東京はお江戸だった時代に、米屋から始まった事業は五代目 谷町五右ェ衛門が味噌・醤油を作り始める

だから“”

時代小説か!

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福井県福井市、元福井城の城下町に開業して以来ずっとこの地で醸し続けてきた蔵へ先日訪問してきた

 

フジマルセレクション 基本の調味料で使わせてもらっている「星宵」もこちらのお味噌である

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一昨年オープンしたみそ複合施設「みそ楽」 味噌を作った食文化の発信や学生への食育も積極的に実施

 

遡る事10数年前、当時の職場から程近い福井ショップで初めて出会った米五さんの味

その味噌に衝撃を受け、人生で初めて手前味噌も仕込む様に

以来私の味噌汁は米五さんの味と言っても過言ではない

さておき、以来米五さんは脈々と天地人災難をくぐり抜け、ずっと味噌作り一筋

 

 

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現地で案内してもらったのは廣澤成高さん 30代で異業種から転職して米五へ入社 味噌についてどんな質問も丁寧に答えてくれる営業部長さんは私と同年代

 

 

昭和初期に建てられた現役の味噌蔵は、扉を開けた瞬間、特有の醸しと熟成香が鼻をくすぐる

案内を受けた時間はすでに終業間近の時間だったが、味噌たちは人の時間とは別に密やかに熟成の時を重ねる

 

 

そして気になることが一つ…

あれ?若い人多いですよね?

そうなんです、と廣澤さん

聞けば社員はどんどん若返りをしていて、主に2030代でみんな福井出身

廣澤さんはいつの間にか上から2番目になったそう

そんなに皆さん若いんですか、、

3人居るという蔵人のうちのお一人が作業で近くにいらしたので、お味噌が好きなんですか?と聞いてみた

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「味噌が好きで、米五で味噌が作りたくて入社しました!」

と、満面の笑みで答えてくれました

そう言い切れる人が仕込む味噌は美味しくなるに決まっている

 

 

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味噌蔵へ訪問の前、実は福井の名刹 永平寺へも立ち寄ってきた

 

決して観光ではなく(かなり楽しかったけれど)この寺と味噌はきっても切れないくらい永平寺と米五の繋がりは強いと聞いていたから

 

峻烈を極める修行で知られる曹洞宗大本山 永平寺はこれまた寛元二年(1244年)に道元禅師によって開かれた深山の修行道場

 

その迫力と静謐な美しさに言葉もなかったが、それは実際に訪れて頂くとして、米五はこの永平寺の味噌を唯一預かり仕込む御用達

 

食を大切な仏道のひとつとして捉える修行僧の方達には、精進料理に欠かせない貴重なタンパク源として心身を支えているのだ

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木桶の復活は原点回帰へのシンボル この永平寺御用達味噌は、実際に老師立会の元二年に一度仕込まれるそう 福井県の銘品越前杉使用

 

職人は一級味噌製造技能士、社員は全員味噌ソムリエを取得している「味噌好き」人間       今迄の技術を継承し、弛まぬ努力と仕事の積み重ねを日々していく

 

 

 

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どうしてこんなに美味しいんだろうか

美味しさの秘密が知りたかったけれど

タネも仕掛けもなくて

味噌が大好きなひとたちが、ただひたすらに受け継がれた技術を磨き続け、米、大豆、塩というたった3つのシンプルな材料で造るからこそ誤魔化しが効かないから、素材選びから配合まで真っ当に手を抜かずに仕込んだものが185年余り続いてきたんだと納得した

当たり前のことを当たり前に

美味しい味噌を届けるべく今日も蔵の中で米五の味噌は醸されている

 

 by.Y KIMURA

 

 

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おまけ    みそ楽さんでは味噌を使った料理やジェラートも楽しめる この味噌ジェラートも絶品でした

 

 


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