with Wine | ワインショップ&ダイナー FUJIMARU 浅草橋店 スタッフブログ
2015.07.13
今やワインの選択肢で地域や品種で選ぶことを疑問に思うほど、世界中でそして日本各地で多種多様なワインが造られている。
気候の変化や技術の革新もあると思うが、そこには造り手の熱い思いが新境地を開拓しているように思う。
今日はそんな生産者の一つ、SAYS FARM【セイズファーム】さんへ訪問した際の話です。
とある日、フジマル社長からの連絡
「近くセイズファーム行くけど来る?」
チャンスと誘いはいつも突然です。
清澄白河店をオープンしたばかりのこともあり、東京を離れることにためらいはありました。
が、どうしても。いや、絶対行きたい!!
ここ最近飲んで感動した、身体にしみわたるあの美味しさの産まれる地へ行ってみたい!!
頼れるスタッフに後を任せ、行ってまいりました。
東京から金沢・富山へは話題の北陸新幹線かがやきで。
途中富山からはローカル線で海岸沿いをのんびりと。
可愛い駅名と美しい景色に胸は高まります。
氷見駅からセイズファームまでは車で15分程。
グイグイと丘を登っていく。
車から降りるとそこには圧巻の景色が。
眼下に富山湾、ぶどう畑やガーデンが立体的に広がり一望のもとに収められる。
そして爽やかに現れた醸造、栽培担当の田向 俊さん。
田向さんはもともと魚の仲買人として入社。
入社一年目に社長の依頼で「ブドウと畑を作ってくれ」と、
魚から葡萄へと持ち替えることに。
そう、セイズファームの母体は魚問屋さん。
日本有数の漁港で魚の仲買、加工を手掛けている。
その魚屋さんが、氷見の魚介を堪能できる氷見産のワインを造りたい!という想いから8年前に植樹を始めたのです。
『SAYSFARMでは、ドメーヌとして、100%自社原料のみの葡萄で、ワインを生産しています。
この土地が生みだす、この土地らしい。この土地でしかできないワイン造り。
ごくシンプルな理念のもと、”北陸が生み美しいワイン造り”を目指しています。』
SAYSFARM HPより
田向さんの案内で葡萄畑へ。
とても綺麗です。
2008年にスタートしたこのプロジェクト。
「元々魚の練り物を作っていたんだよ」と語る山崎さんと魚屋のスタッフが
整備、開墾、垣根造り、植樹と
「ワインも知らない素人が手造りで全部やったんだよ」
なんて信じられない美しく整頓された畑たち。
丘の途中には人懐っこくてヤギ語で会話したがる真っ白なヤギ、
無花果や桃、洋梨、リンゴなど果樹の木々がブドウ畑の合間あいまに現れる。
そもそも此処の名はワイナリ-ではなく、「セイズファーム」
”すべてがここで完結するように”循環する営みを形作っている。
その為に果樹を植え、生き物を育てる。
その思いが凍ったモニュメントがこちら。
現在開墾された畑約8haに一万本の葡萄の木が植えられている。
メルローやシャルドネ種等に加え新たな試みとしてアルバリーニョ種を育てるなどの試みも。
そしてこの葡萄には一際愛着があるそう。
ソーヴィニヨン・ブラン
「この氷見の地にとても合っていると思うんです。」
「まっすぐにぐんぐんと上を向いて育ってくれ、病気に強く、実に土地の味が染み込んでいると思う。」
そう語る田向さんの口調は子供を見守っている眼差しそのもの。
確かにぶどうの房を見ると上を向いていて元気そのものに見えます。
食用ブドウは子供からお年を召した方まで収穫を楽しんでもらえるように高すぎない棚仕立てに。
案内役の看板犬の可愛いこと!
敷地内には一日限定一組の宿泊できるゲストハウスや、予約制のレストラン、とてもおしゃれなギャラリーで
セイズファーム産コンフィチュールなどの加工品や洗練されたグッズを買う事が出来る。
そして
、地下に熟成庫も自分たちで作った。
瓶詰されたワインや木樽がここでもきれいに並べられている。
木樽からリリース前の新ヴィンテージを試飲させてもらう。
お、おいしい、、、!!
2014年はブドウの出来がとてもよかったそうで、今からリリースが楽しみです。
まだまだ、これから豊かな情景になっていくであろう彼の地の展望と野望を聞いて、またいつか訪れたいと思いました。
今回ご紹介したセイズファームさんのワインは、浅草橋店でご購入、お持込いただけますので
ご興味持たれた方はぜひ楽しまれにいらしてくださいませ。
系列のお寿司屋さんにて。
勿論、セイズファームの白ワインがピッタリです!!
夏も本番、食卓に是非お勧めです。
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