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2017.01.29

向井のシャンパーニュ弾丸ツアー③ ~Hure Freres (ユレ フレール)編~

エペルネから北東に20kmほど、車で約30分ほど移動するとモンターニュ・ド・ランスのリュード村へ到着。そして少し坂をあがった所にある、細い住宅地の一角にあるユレ フレール。

可愛いワイナリーの入り口と現当主のフランソワの笑顔に迎えられ、寒さも和らぎます♪

昨年の10月に来日された時、大阪のショップで弊社のワインをテイスティングした事もしっかりと覚えていました
(大阪のスケジュールが一番ハードだったよ、と苦笑いのフランソワw)

現在モンターニュ・ド・ランスで10ヘクタールを所有し、シャルドネ20%、ピノ・ノワール40%、ピノ・ムニエ40%が植えられています。北向きの畑が葡萄にフレッシュさ豊富な酸を与えてくれます。また、区画を47に分けそれぞれに収穫を行います。畑作業第一主義者というのが、その佇まいや話のトーンでしっかり伝わってきます(^^)

そして早速地下の貯蔵庫へ案内して頂き、5月に瓶詰め予定の一次発酵を終えた果汁のテイスティング。
ピノムニエ、ピノ・ノワール共に4月までバトナージュする事なく熟成。そうする事でストレスなくピュアな果実味が保たれる、とフランソワはいいます。ただ、今年は寒さも厳しく中々開いてくれないのでアッサンブラージュは3月頃になりそうとの事。

そしてリザーヴワインは1982年よりソレラで熟成されたものへと継ぎ足されていきます。
現在4500Lのフードル樽2つでソレラを行っていますが、10年前まではステンレスで行っていたそう。「何故フードルに変えたの?」との問いに、少し照れた表情で「実は30歳の誕生日の記念に買ってもらったんだ」とか(笑)

そしてゲストルームに戻り、現行キュヴェをテイスティング。
まずはソレラのリザーヴを30%ほどアッサンブラージュした名刺代わりのキュヴェ『インヴィタシオン』。デゴルジュ前に36ヶ月の熟成。すでに日本でも人気ですが、安定した味わいでどのシチュエーションでも合いそうだなと改めて実感。

またモンターニュ・ド・ランスのシャルドネ100%で造られた2011『イナタンデュ』。長期熟成可能な区画の葡萄を使い、60ヶ月の瓶内熟成から熟成感も感じとれますが、フレッシュさと酸も豊富でその名の通りランスのシャルドネでも“予想外”な結果である事が楽しめます。

そして、『2008ミレジム』、ソレラのリザーヴワイン100%を使った『メモワール』、生産量も少ないピノムニエ100%の『2012キャトル エレマン』など一通りテイスティングさせて頂いた後

「遥々日本からプロ達が来たんだから面白い事をしよう!」と何やら企むフランソワ。皆を外に連れ出し「デゴルジュマンするから当ててみて」
と奥から訳ありそうなワインを2本持ってきて立て続けにポン!ポン!

フランソワ「さぁヴィンテージあててごらん。あ、ヒントは99、00、02ね」

ヒントがヒントではないような問題でしたが、全員外しました(笑)
そして2本目も95年ヴィンテージのものと、どちらも未発売のテストテイスティング用。

「どちらも在庫がなく販売用ではないんだけど、感じて欲しかったのはユレフレールのワイン、ランスでの最良の葡萄は長期熟成に向いているということなんだ」と。

畑で良い仕事をする事、とにかく良い葡萄を育てる事が何よりも大事だと考える彼。
「ビオディナミでの管理は賛成。ただ今はその時間と人手がなく、実践することでネガティヴなワインに仕上がってしまう。ただ将来的にはビオディナミにするつもりだよ」と。

「質」に拘るその姿勢に今後も追いかけていきたい生産者です(^^)

 


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