with Wine | ワインショップ&ダイナー FUJIMARU 東心斎橋店 スタッフブログ
2010.06.08
チリというとニューワールドの代表的な国でしょう。
でも、意外とワイン造りの歴史は古く、1500年代から。
実はAUSやNZよりも歴史的には200年以上も古いんです。
スペインの植民地という歴史的背景から
本国へ安価なワインを輸出するようになったのが商業的ワイン造りのスタート。
あまりに安く出来がいいので、輸出制限を本国から掛けられたこともあるぐらい。
チリはもともと昔から安くて美味しいワインの産地だったんですね。
ただ、この「安さ」が別の問題を引き起こすことになります。
実は、チリ国内ではもっと安価なワインが消費されていて
いわば水よりも安いワインが存在していました。
そして、それは大量のアルコール依存症の患者を生みだす元凶になっていました。
ほんの50年前まで
ワイン換算で年間ひとりあたり80リッターもアルコールを消費していたようです。
とんでもない量ですよね。。。
(日本人で2~3リッターぐらいですかね?)
そこでチリ政府はアルコールの総量制限をし
ある基準値以上にワインを造ると莫大な税金が掛るようにしました。
要は価格を上げることによって消費を抑えたのです。
ただ、拡大路線で畑を造り続けていたのに
急に制限されてしまってはワイナリーは堪りません。
畑の購入などの設備投資は急にはどうにもならないのですから。
この政策により、ワインの価格も上がり、
今では消費量も20~30リッターぐらいまで下がりました。
もちろん依存症の患者もグッと減りました。
チリワインが量から質へと転換するきっかけにはなったのですが
規模が大きなワイナリーほど大きなダメージが大きく、
当時のワイン産業にとっては大打撃だったようです。
アコンカグアヴァレーのサブリージョン、アコンカグアコースタ。
起伏に富んだ畑が広がる涼しい産地。
そろそろ産地のこと書かなきゃ。。。
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チリreport、面白く読ませていただいてます!この南半球にある縦長の国には、想像を超える景色があるんでしょうね。ガイドブックにはのっていないお話に興味しんしんです。続き、楽しみにしています(^v^)
2010年6月13日9:16 AM | よしこ
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よしこさん、こんにちわ。
あ、あまり楽しみにされるとプレッシャーが(笑)
が、がんばります!
2010年6月13日7:10 PM | wine-fujimaru
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