with Wine | ワインショップ&ダイナー FUJIMARU 東心斎橋店 スタッフブログ
2015.06.26
多少、前回の記事と被る部分があるのですが
大事なところなので改めて。
僕はこの山形県置賜地区のデラウェアで造ったデラキングが大好きだ。
自社ブドウのワインももちろん強い思い入れがあるけれど、買いブドウであっても思い入れは同じ。強いて言えば、攻めきれるかどうかぐらいだろうか。自社ブドウはずっと成長過程を見ている分、「ここまではやって大丈夫」みたいなのが何となくわかる。(ような気がする笑)
ほどよい酸のある自分好みなブドウ。仕込みも初めての大きな仕込み(5000本強)だったこともあり、ドキドキしながら仕込みました。そして、販売も順調で残り半分ぐらいになりました。あぁ、来年も造りたいなーと。
でも、ふと思ったんです。
去年の収穫後から耕作放棄地がまた増えました。柏原エリアだけでなく30分以上離れた太子町にまで広がり、デラウェアだけで言うと3割増です。その増えた畑の分を考えると山形のブドウを減らさざるをえないなぁなんて考えてたんですが。。。
あれ?
でも、このペースで自社管理畑が増えると。。。
おそらく5年以内に島之内フジマル醸造所はドメーヌ化してしまいます。今のワイナリーのキャパシティーでは、あっという間に大阪産デラウェアでいっぱいになってしまうのです。それはそれで悪いことではないのでしょうが、なぜか心に引っかかるものが。。。でも、それが何なのか、ずっとそれがわからずにいました。
そして、藤巻さん登場です。
「山形のブドウが%#*?\^%<'>!耕作放棄地が<%\+#!_>|#!」と。(昔の記事を参照)(笑)
そうだ。
やっと気付きました。
山形も、いや、日本全体が耕作放棄地の問題を抱えている。大阪の耕作放棄地を繋いだとしても、代わりに山形のブドウ畑が減ったら、日本全体としては意味がない。
自社管理畑が増えたから、山形のブドウはもう要らない!?
いやいや。
違うでしょ。
一度でもそれなりの量を仕入れて関係を持った以上、僕らは畑に想いを馳せるべきだと思うんです。
もちろん今はワイナリー設立ラッシュでデラウェアも引く手数多かもしれないけど、新しいワイナリーは、国際品種で人生をかけてチャレンジをしている方が多く、いずれそっちで全力を使わないといけない訳だし、長期的な契約は難しい。(逆に実力がある方はそっちを切り拓いてもらわないと困る)
とにかく、こっちが残って向こうが減ったなら、僕がやってることは結局、自己満足の世界ということになる。それは嫌だ。
じゃあ、どうするか?
設備を拡張して受け入れるか、それとも、、、
「もう一件、ワイナリーを造る」
です。
「それじゃ、いずれまたいっぱいになるやん!」という突っ込みがあるかと思います。そんなことは1,000回ぐらい考えました(笑)
この後に続くストーリーがあります。それはまた清澄白河が無事に稼働したらお伝えしたいと思います。
なんせ、もう一件、ワイナリーを造らなきゃ、そして、東京に造らなきゃいけなかったんです。
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