ラシーヌ主催 イタリアワイン勉強会第4回 フリウリ編 | FUJIMARU WINE SHOP | 株式会社パピーユFUJIMARU WINE SHOP | 株式会社パピーユ

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2014.02.01

ラシーヌ主催 イタリアワイン勉強会第4回 フリウリ編

深夜1時を越えてさらに盛り上がるワイン勉強会。
第4回目はトラットリア・ランピアさんにて、
フリウーリ=ヴェネツィア・ジューリア州のワインをテーマに開催されました。


フリウリのワインに抱くイメージとは?
北の産地らしい冷涼な酸とミネラル。
地場品種を用いた個性的な味わい。
マセレーション(果皮浸漬)によって生まれる豊かな味わいの白(黄)ワイン。

ラシーヌさんが扱うフリウリの生産者は3社。
いずれもマセレーションを施してはおらず、ミネラルに富むバランスのとれた味わい
を追求しているとのこと。



まずはボルゴ・デル・ティリオのシャルドネ・セレッツィオーネ2010年から。
柑橘系とナッツの香りが複雑に交差し、快活な酸と豊かな果実味が広がる
しっかりとした印象。

「畑の土より下の部分を表現したい」との思いから、
あえて培養酵母を使うニコラ・マンフェッラーリ氏。
フリウラーノが植わるコッリオ・ロンコ・デッラ・キエーサ2010年も、
活き活きとした酸とミネラルに富み、長い余韻が特徴的。
目をつぶればコッリオの畑の情景が思い浮かんでくるような。。。

もう一つの造り手はヴィニャイ・ダ・ドゥリネ。
3つの白ワイン(ピノ・グリージョ、シャルドネ、モールス・アルバ)
を比較しながらテイスティングしました。

第一印象はとにかくピュアで、優しく、ほのかな甘みと繊細な酸味による
儚いイメージでした。どこまでいっても透明で清らか、いつまでも
口に含んでいたいと思わせるような美味しさ。

ピノグリも、シャルドネも、品種の個性を感じさせつつエレガントな余韻。
白眉だったのはソーヴィニヨンとマルヴァジーアのブレンド、モールス・アルバ。
はじめてワインを飲んだ時のあの喜びを思い出させてくれる、
素直で愛らしい味わい。

造り手に「ワイン造りにおいて何が一番大切か?」と聞いたところ、
「まず愛情」と答えたとのこと。ブドウに対して、土地に対して、人に対して。
ワインという飲みものを介して造り手の信念に触れられたことが何よりでした。

最後に、レ・ドゥエ・テッレ。
リボッラ・ジャッラとフリウラーノをブレンドしたサクリサッシ・ビアンコ2010年、
色合いも濃いめでトロピカルな香りが漂いましたが、しっかりとしたミネラルに
支えられた、品のいい旨みが印象的。

ピノ・ネーロ2010年は若さと老獪さが同居する複雑な一本。
愛らしいベリー系の香りに包まれながら、茶葉のような熟成香も漂い、
落ち着いたテンションのまま静かに、ゆっくりと染み渡っていきます。

一方でレフォスコとスキオペッティーノをブレンドしたサクリサッシ・ロッソは、
野性的な香味を前面に押し出しながら、重層的な旨みを感じさせてくれました。
2006年というヴィンテージも影響しているのかもしれません。

学者然としたオーナー兼栽培・醸造責任者であるフラヴィオ・バジリカータ。
襟を正して飲みたくなるような、凛とした雰囲気がワインに宿っているのは
人柄ゆえでしょうか。。。しかし飲み込んだあとのじんわりとした温かさがまた、
人間くさいんです。

最後はお遊びでブラインドテイスティング。
色調はやや薄めで主張は弱いけど芯は強そうなイメージ。
ドゥリネのピノ・ネーロ2009年が供されました。

ピノ・ネーロとしってびっくりしたのが本音でした。
艶やかで、しっとりしていて、軽やかで、近づきやすく、繊細。
ナイーブな気難しさではなく、細部まで配慮が行き届いた繊細さ。
ブルゴーニュやオレゴン、ニュージーランドともまた違う、
ドゥリネらしいピノ・ネーロでした。


わずか2時間半のあいだに詰め込まれたフリウリのワイン。
多様なワインのなかの一部分ではありますが、土地の個性と
造り手の個性がバランスよく交わった、メッセージ性の強いワイン。

深く広いイタリアワインについてもっと分け入っていく際の、
心強い契機になりました。ありがとうございました。

次回はヴェネト州を予定されています。業務店様向け勉強会ですが、
ご興味のある方はお気軽にお問合せください!06-6211-8141

Dai Aramaki

 


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