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2014.01.12

【タイガーダイナー 虎食堂】お肉がっつり!アジアンビストロ ~ウラなんば~

寒風吹きすさぶとある師走の夜。
ビニールシートをめくって店内に入り、カウンターの一角へ。
一気に曇るメガネを拭って黒板メニューに目をやると、
自家製ローストビーフ680円が目にとまりました。


噛みしめるほどに伝播する肉の旨み、存在感。
赤ワインは日替わりで南仏、スペイン、イタリア、南アフリカ、アルゼンチンと多種多様。
流れるBGMはZaz(ザーズ)。甘くほろ苦いフレンチポップの音色が、
多国籍で混沌とした酒場によく似合います。


またある日には、アンチョビポテサラとベアードビール島国スタウトを。
「酒場に行ったらまずポテサラを食べるべき」とは大阪で学んだ金言ですが、
このポテサラにしてこのローストビーフあり。
スモーキーな島国スタウトがわずか360mlで底をついたことを
このときほど恨めしく思ったことはありません。


今回訪れたのはウラなんばというより、千日前通りを少し北にいった
さかまち界隈。ビニールシートで仕切られた屋台風のお店が立ち並ぶ、
混沌とした酒場地帯の一角にあるタイガーダイナー(虎食堂)さんへ。

7人も入れば一杯になるカウンターの内側で、コックコートを着て
腕を振るうのは木村さん。難波界隈で飲み歩いている人ならば
知らない人はいないあの丑寅さんで、料理長を務めていた方。

「丑寅さん、虎徹さんは和風なアテに日本酒だから、僕は洋食にワインでいこと思って」
木村さんありがとう!!
酒飲みの心をくすぐるアテを、見事ワイン仕様にしてくれました。

しかし単純に洋食系立飲みというわけではなく、「アジアンビストロ」と
名づけたくなるくらい、日替わりで楽しい料理が並びます。



現地で多用される味噌やスパイスをふんだんに用いた鶏手羽のマレーシアカレー。
ダシが効いた近江牛スジと大根の煮物に、山椒香るボンジリの照り煮。
ご飯にぶっかけても間違いなく旨いはず。



ベトナムのフォーを用いた焼きそばも現地の風が吹く魅惑的な一皿。
霜降りランプステーキのオーダーにはフランベする一幕も。
柿バターには最初は?マークでしたが、これ、コッペパンに
あずきとマーガリンを挟み込んだあの懐かしい美味しさじゃないですか!
自家製サングリアを炭酸水で割ったワインサワーもお代わり必至。


カニカマをサッと揚げたものから韓国の参鶏湯的なものまで。
このシーズンはカキのリゾットがたまらなく美味しく、
ウニや白子を使ったパスタも即興で作ってくれます。

“キムにい”と親しみを込めて呼ばれる木村シェフの深夜めし。
18時から午前2時頃まで、ビールやワイン、ハイボール片手に
がっつり楽しめるアジアンビストロ。立飲みの域を完全に超えています。

いままでウラなんばにありそうでなかったワイン系立飲み屋さん。
ぜひお気軽にビニールシートをくぐってみてください。
きっと笑顔でお店を後にできるはずです!

Dai Aramaki

タイガーダイナー (虎食堂)
大阪市中央区千日前1-9-9
TEL:なし
営業時間:18:00-26:00
定休日:不定休

 


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